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2025-08-28 12:01:00

心構えシリーズ。~空手道場の仲間と強くなるための関わり方

稽古の「仲間」ってなんだろう?〜目的が違っても共に強くなる方法〜

 

空手や格闘技稽古って一人ではできませんよね。そこには必ず「仲間」がいます。

道場に通う理由は人それぞれ。

プロの格闘家を目指す人。 強くなって自分に自信をつけたい人。
健康のために体を動かしたい人。 あるいは、親に勧められてなんとなく始めた子。


目的が違えば、稽古に対する熱意や取り組み方も当然違ってきます。
だからこそ、「仲間との関わり方」は、時に難しく感じられるものです。

「もっと激しくやりたいのに、相手は無理したくないみたいだ…」
「気を使いすぎて、自分のやりたいことが言えない…」

そんなふうに感じたことがある人もいるかもしれません。
でも、心配はいりません。考え方と、少しの工夫で、お互いが気持ちよく、そして効果的に成長できる稽古は可能です。


 

相手を「知る」ことが、成長への第一歩

 

難しく考える必要はありません。一番大切なのは、「自分のやりたいこと」と「仲間のやりたいこと」を意識して稽古することです。

自分がいて、相手がいる。その当たり前を意識するだけで、稽古の質は劇的に変わります。相手を尊重し、お互いの成長に気を配れば、稽古はテンポよく進みます。

では、具体的にどんな稽古をすればいいのでしょうか?様々な目的を持つ仲間たちが、全員で強くなるための方法をいくつかご紹介します。

 

1. 目的別ペアリング(バディシステム)

 

これは、目的が異なる二人でペアを組む方法です。

例えば、「試合で勝つためにスピードを上げたい」と思っている選手志望者と、「健康維持のために心肺機能を高めたい」と思っている人がペアになったとしましょう。


最初は戸惑うかもしれません。でも、こう考えてみてください。

選手志望者は、健康目的の仲間のミットを丁寧に持ち、相手が安全に動き続けられるようにサポートします。これは、相手の動きを冷静に見て、どこに隙があるかを見抜く練習にもなります。

健康目的の練習生は、選手の力強い突きや蹴りをミットで受け止めます。これは、体の芯を鍛え、動体視力を養う良い機会になります。

お互いの目標を理解し、尊重し合うことで、自分一人では得られない気づきが生まれます。
人格形成に取ってとても、良いかと思います。


 

2. テーマ別スパーリング

 

ただの自由スパーリングではなく、「課題」を決めて行うスパーリングです。

例えば、「相手の下段回し蹴りを避けてから、カウンターを打つ」というテーマを設定してみましょう。


選手はスピードやパワーを抑え、正確な技術に集中します。初心者や健康目的の人は、無理なくテーマに沿った動きを反復できます。

こうすることで、全員が同じ土俵で学びを深められます。技術の習熟度が上がり、相手への配慮が自然と生まれるのがこの稽古の大きなメリットです。

もちろん。その目的意識が本人にないといけませんけどね。


 

3. 「教える側」と「学ぶ側」の交代制稽古

 

これは、練習生同士で教え合う稽古です。

ペアを組み、一方が「教える側」になり、もう一方が「学ぶ側」としてアドバイスを聞いて実践します。

人に何かを教えるためには、自分自身がその技を深く理解している必要があります。
教えることで、自分の技術が再確認され、「ああ、ここはこうだったのか」という新たな発見につながります。

そして、相手の理解度に合わせて言葉を選ぶことで、コミュニケーション能力も向上します。優しく丁寧に教える中で、仲間への尊敬と信頼が深まるでしょう。




仲間はライバルであると同時に、あなたの成長を助けてくれる大切な存在です。

相手の「やりたいこと」を理解し、自分の「やりたいこと」を伝える。
その上で、お互いが気持ちよく稽古できる方法を探してみる。
この意識を持つだけで、道場はより良い場所に変わっていきます。

ぜひ、日々の稽古で試してみてください。



2025-08-27 11:34:00

心構えシリーズ④~ありがとうございます。自分の上達・未熟が分かりました。

心構えシリーズ④

稽古が終わったときに大切なこと


言葉:「ありがとうございました!」感謝の声を大きく

稽古が始まるときは「お願いします」。
これは――

👉 「自分がどれだけ上達したか、試します」
という決意の言葉。

そして、稽古が終わるときは「ありがとうございました」。
これは――

👉 「自分の上達が分かりました。自分の未熟さが分かりました」
という感謝の言葉。

つまり、始まりと終わりで意味がつながっているのです。

稽古で学んだこと、気づいたこと、課題になったこと。
すべてを受け取って「ありがとうございました」と声に出す。
その一言で、自分の稽古が一つの形になります。

声に出すことで、稽古は終わり、また新しい一歩が始まる。
この流れを大切にしましょう。




思考:「今日の学びを持ち帰ろう」

稽古は終わったけれど、そこで終わりじゃない。
本当に大切なのは――

「今日、自分は何を学んだか?」

・今日できたことは何か。
・今日注意されたことは何か。
・今日気づいたことは何か。

それを持ち帰ることで、家でも、学校でも、次の稽古でも、強くなれる。
心に一つだけでも、持ち帰って考えてみる。

それが、次の成長につながります。



行動:道場の隅々を見渡して整理整頓

稽古が終わったあとの道場は――
来たときよりも美しく。

使った道具を片付ける。
落ちているゴミがないか見る。

畳の端、壁の隅、鏡の前・・・鏡はないけど。。。

誰に言われなくても、周りを見て動けるようになると、
それだけで立派な“道場生”です。

整理整頓は、心の整理でもあります。
自分の気持ちを整えて、また次の稽古に向かう準備です。



👉 終わりを丁寧にすると、次への道が開く

何事も「終わり方」が大事です。
終わりを丁寧にできる人は、次にうまくつながります。


稽古の終わり方が丁寧だと、
・次の稽古が気持ちよく始められる
・仲間も先生も気持ちよく終われる
・自分自身も心がスッキリする

稽古の最後こそ、気持ちを込めて終わる。
それが、「強くて、かっこいい空手家」への第一歩です。



まとめ

  • 感謝の声を大きく出そう

  • 今日の学びを心に残そう

  • 道場をきれいに整えて終わろう

 

終わりを丁寧にする人は、次の始まりをもっと良くできる人。
今日もまた、「押忍」と一礼して、次の一歩へ――。


2025-08-26 11:32:00

心構えシリーズ③~稽古中~「空手は『心』が強くなる。稽古中に鍛える3つの力」

心構えシリーズ③ 稽古中

(小学生の空手稽古で・・たぶん・・大切なこと)


稽古中の姿勢

少年部には少しきついかもしれません。
でも――稽古中に大切なのは「まっすぐ前を見ること」。

よそ見せず。
しっかり不動立ち。

それが、まず最初の心構えです。


言葉:「押忍!」と元気よく

注意を受けたら「押忍!」と大きな声で返事する。

例えば怒られたなら、萎縮せず、大きな声で「押忍!」
怒鳴られたなら、「押忍!」と迫力で押し返す。

その一言で気持ちが入る。


その返事で、怒られていようが激しく注意されていようが――すべてはご破算になる。

逆に、小さな声で「押忍」と返せば、ただ怒られただけ。
迫力ある「押忍!」こそが、稽古の流れを前向きに変える力になります。




思考:「なぜその動きなのか?」

稽古中、やっている技や動きに問いかける。

「なぜ、この場面でこの技なのか?」
「どうしてこの動きなのか?」

考えながら取り組む。

考えると動き止まるならば・・・。
集中して終わってから振り返ってもいい。動けるなら、その場で考えながらでもいい。

「なぜ」は、進歩と進化に欠かせないものです。

自分の動きに「なぜ?」と問いかける

「なぜこの突きはまっすぐじゃないんだろう?」
「なぜこの技が先生は得意なんだろう?」
「なぜ相手は今、この技を出してきたんだろう?」

稽古中、自分の動きや相手の動き、先生の言葉に、
常に**「なぜ?」**と問いかけてみよう。


行動:指摘を受けたらすぐ直す

考えるだけでなく、実際にやってみる。
何度も試す。工夫する。

やってみて合わなければ使わなければいい。
でもある日、ふと「あのときの稽古が今、役立つかも」と気づく瞬間が来ます。


だから――
「ヤル!」と自分に誓って稽古する。



組手のときも

怖い、痛い――それでいい。

「お前も殴れ。俺も殴る。」
「お前も耐えろ。俺も耐える。」
「ヤレ!俺もヤル!」

俺は泣かない・・・つもりだけど・・・泣く。
お前は・・・どうする・・。(^^)

……それでも一緒に泣くこともあるかもしれない。

それでもいい。
とにかく気持ちをつくる。

勇気があるとかないとかじゃない。


ないなら――つくればいい。

勇気は造るもの。
やる気もヤルからやる気になる。


まとめ

稽古中の心構えは、技の前にまず「姿勢」「言葉」「思考」「行動」。
その土台があるからこそ、組手や試合で本当の強さが育っていきます。




今日も自分に誓おう。

 

「ヤル!」


稽古は自分自身との闘い。
どんなにきつくても、最後に自分に誓おう。
「俺は、ヤル!」と。

2025-08-25 11:31:00

心構えシリーズ➋~稽古前の少しの時間

道場に入り、準備・稽古が始まる前の心構え

道場に入って、いよいよ稽古が始まる前――そのほんの数分の時間が、その日の稽古の質を決める大切な時間です。




武道家の静かな修行


言葉・思考・行動で心を整える

  • 言葉:「よし、今日もやるぞ!」と心の中で唱える

  • 思考:仲間と共に強くなる、稽古を通じて自分を高めるという気持ち

  • 行動:道着を整え、背筋を伸ばす


自分を鼓舞する小さな儀式

稽古前に自分なりの小さな儀式を入れるように。

  • 胸を軽く叩いて「よしっ!」

  • 軽くジャンプを二度三度して気持ちを切り替える

  • 静かに呼吸を整えて、心を落ち着かせる

こうした行動ひとつひとつが、気持ちを切り替え、集中力を高めるスイッチになります。

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我が身への語りかけ。

稽古前のこの時間、自分に声をかけることも大事です。

  • 「〇〇、今日もやり切れ!」〇〇は自分の名前

  • 「仲間と一緒に成長するぞ!」

  • 「小さな一歩でも、しっかり踏み出せ!」

ちょっとした言葉でも、自分の心が引き締まり、集中力が高まります。


まとめ

道場に入ってから稽古が始まるまでの時間は、ただ待つ時間ではありません。

準備の姿勢・思考・言葉・行動で、自分の気持ちを切り替える時間です。
小さな儀式や語りかけを通して、自分を鼓舞し、集中して稽古に臨みましょう。

さあ、今日も一歩、しっかり踏み出して、稽古に向かおう。


押忍!

2025-08-24 11:28:00

心構えシリーズ。【1】壱道場に入るとき

心構えシリーズ【コラム】


うしさん2009



心構えシリーズ【経験談です】

「 押忍!」の一言が、僕を変えた話

道場に入るときの「押忍!」という声、みなさんはどうしていますか?

元気よく言えている人もいれば、少し恥ずかしいと感じる人もいるかもしれません。
今日は、僕が白帯から青帯に上がったばかりの頃の、ちょっとした体験を話させてください。

思い切って声を出してみた

あの頃は、まだ自信がなく、道場に入るときはそこそこの声で「押忍…」と呟くのがやっとでした。
でも、ある日、ふとおもいつき、思い切って胸を張り、お腹の底から

「押忍!」と叫んでみたんです。

なんかよくわかりませんが、そうしてみました。


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思考と行動を変える「押忍!」

その日、道場に入る際の心構えを改めて意識した訳ではないのですが。


言葉「押忍!」と、腹の底から元気よく。
思考: 「これから学ばせてもらう場所に入る」という感謝と敬意を持つ。
行動: 足を揃えて一礼してから堂々と入る。

そんなふうにできるといいな・・とたまに思ってはいましたが。

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小さな変化が周りをも変える

その声の御蔭かな?
その日僕は、自分でも驚くほど「凛」とした気持ちで稽古に臨めました。
技術的に劇的に上達したわけではないでしょう。
でも、稽古が終わった後、先輩や仲間からこんな言葉をかけられたんです。


「なんか今日、凛々しかったな。」
「なんだか上達したみたいに見えたよ。」
「強くなったように感じたな。」


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声と姿勢は自己表現の第一歩

この日、僕自身も、ただ「上手くなる」ことだけが稽古ではないと気づかされました。
大切なのは、「どうあるか」。
姿勢と声が「存在」を作る 。

この経験から、僕は道場への出入りの際は、常に大きな声で、しっかりと「自分の存在」を示すように心がけるようになりました。

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まずは自分を変える

すると不思議なことに、周りの僕を見る目が変わってきたのを肌で感じました。
「なんとなく強くなった」と錯覚するほど、自信が湧いてきましたし、後輩たちも僕を「先輩」として見てくれるようになった気がします。

これは、技術的な強さとは違う、**「立ち振る舞い」や「気合い」**が周りに与える影響の大きさを物語っています。



声を出すこと: 大きくはっきりとした声は、自己表現の第一歩です。
姿勢を正すこと: 胸を張り、臍下丹田に力を入れた立ち姿は、自分自身の気持ちを高めるだけでなく、周囲にも良い影響を与えます。



これは、道場の中だけの話ではありません。仕事でも、日常生活でも同じことが言えるのではないでしょうか。 まず、自分を変える。それが、周りをも変える力になります。

さあ、今日から一つ、意識を変えてみませんか?
胸を張り、大きな声を出して、自分自身を表現していきましょうかつ

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2025.09.23 Tuesday