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2025-06-20 22:45:00

その片隅を輝かす。

その片隅を、輝かそう。

たとえば、道場の片隅で
ひとり、うつむいている子がいたら。

教室の隅っこで、どこか寂しげにしている子がいたら。

挑戦して、失敗して、落ち込んでいる子がいたら。

何があったのかはわからないけれど、
何かを抱えて、心が沈んでいるように見える子がいたら。

練習中、どことなく元気がない。
あれ、何かうまくいかなかったのかな?と感じたら――

そんなとき、
そっと、軽く、明るく声をかけてあげたい。


「うまくいかなかったんだな」
そう思えたら、

「でも、挑戦しててよかったよ」
「ボクも見習って、挑戦してみようかな」って。

あるいは、

「すごい失敗だったけど、
 あそこまで真剣に、一生懸命にやってたのが伝わったよ。
 感動した。一緒にまた練習してくれる?」

そんなふうに。

上からじゃなくて、横並びで。
導くんじゃなくて、隣に座って話すように。

そうやって、
その片隅を、そっと輝かせてあげたい。


片隅が輝けば、
暗いところはひとつずつ消えていく。

明るい場所ばかりじゃなくていい。
でも、隅にいたっていい。

そこに光があれば、
みんながもっと輝ける。


失敗は、輝くものだと知るチャンス。
落ち込んでいる場所こそ、次のスタート地点かもしれない。

だから、
その片隅を、輝かそう。

何なら、ボクがその隅に行って、
ちょっと光ってみるのもいい。

薄暗い場所を、
ボクが先に明るくしてしまおう。


◆ 道場の片隅で実際にあったこと

ある日の練習後、
ミット練習で空振りばかりして、悔しさを押し殺していた子がいました。

みんなが帰る準備をしている中、
ひとり、バッグに手を入れたまま動かない。

そっと隣に座って、
「…今日は、ちょっと難しかったね」と言うと、
その子はポロッと、「オレ、全然ダメやった」と返してくれた。

「いや、そう見えたけどさ、チャレンジしてたのはちゃんと見てたよ。
 うまくいかんのも悔しいけど、あの気合いはカッコよかったぞ」

そう声をかけたら、うつむいてた顔がちょっとだけほころんで、
最後は一緒にミットを片づけて帰りました。

技術も大事。勝つことも大事。
でも、ああいう瞬間が一番「指導者やっててよかった」と思える時間なんです。


◆ 今日のおすすめの本

こうした気づきの視点をくれる本が、いくつかあります。
親として、指導者として、心の引き出しに入れておきたいものばかりです。

  • もしもウサギにコーチがいたら

    著者 伊藤 守 
  • 『子どもが育つ魔法の言葉』ドロシー・ロー・ノルト著
     → 何気ない言葉が、どれだけ子どもに影響を与えているかに気づかされる名著。

  • 『小さな習慣』スティーヴン・ガイズ著
     → 継続や挑戦を支える「小さな一歩」が、どれほど強いかを実感できる一冊。


今日も、どこかの片隅が、そっと光を待っているかもしれません。

 

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誰かの心の隅っこを、あなたの言葉や行動で輝かせてみませんか。