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金許し・義理許し・術許し」子どもの成長をどう見極めるか
子どもの成長をどう見極めるか
子どもたちの昇級や認定に悩んだこと、ありますか?
「最近来てないのに合格?」「あの子がなぜ飛び級?」
そんな疑問や違和感を持たれる保護者の方もいるかもしれません。
道場を長く運営していると、「認める・認めない」の判断に何を基準にするかが、ものすごく大切だと感じます。
そこで今日は、古来の武道界で使われていた3つの「許し」
金許し・義理許し・術許し
についてお話したいと思います。
🪙金許しとは?
これは、お金を払えば誰でも免許や認定がもらえるという“仕組み”です。
いわば「免許を売る」こと。
昔の武士の世界でもあったことで、現代で言えば「月謝さえ払えば認定される」ようなものです。
道場としては絶対に避けたい姿勢です。
一時的な満足はあっても、子どもは「頑張らなくても進めるんだ」と学んでしまうからです。
🤝義理許しとは?
これは、「長く通っている」「親が仲良し」「いつも一生懸命だけど、なかなか結果が出ない」
そんな関係性や情を優先した許しです。
一見、優しさのようにも見えます。
でも、それは“慰め”にはなっても、“自信”にはつながりません。
🥋術許しとは?
技を磨き、心を磨き、本当に「できる」ようになった時。
それを見た師範が、「よし、もう大丈夫」と判断して免許を出す。
これが、**術許し(わざゆるし)**です。
たとえば、声が小さかった子が、自分で気づいて道場の誰よりも大きな声を出せるようになったとき。
試合で勝てなかった子が、「悔しい」と泣きながら練習を重ねて勝利したとき。
僕たち指導者は、その瞬間を絶対に見逃さず、「今だ」と思った時にだけ術許しを出します。
👀子どもが成長するタイミングは、みんな違う
同じ技でも、すぐに覚える子もいれば、何ヶ月もかかる子もいます。
それでいいんです。
術許しは「成績」や「スピード」ではなく、
本人の中で“乗り越えたもの”があったかで判断します。
だから時に、途中で1ヶ月サボった子が、ものすごいスピードで伸びて「術許し」を受けることもある。
逆に、真面目に通っていても、まだタイミングが来ていない子もいる。
それが人の育ちです。
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🏯道場として、目指しているもの
うちの道場では、「術許し」を目指す指導を大切にしています。
もちろん、子どもたちにはできるだけ平等・公平にチャンスを与えたい。
でも、「形」だけでなく、「本質」で見て、自信になる昇級をしてほしいと思っています。
🧭保護者の皆さんへ
「うちの子、なかなか帯が上がらない…」
そんなときこそ、焦らず、信じて待ってあげてください。
子どもたちは、見えないところで、ちゃんと成長しています。
術許しの瞬間は、必ずやってきます。
私たちもその瞬間を、心から楽しみに待っています。
✉️体験・見学も受付中
子どもたちの“本当の成長”を大切にしたい方は、ぜひ一度見学にいらしてください。
代表 小嶋珠弘